ドミニオン インスト用語解説

メカヲタです。
ドミニオンをインストするにあたっていちいち解説するのが面倒なので、これ読んで覚えてください。
始めます。

 

山札、デッキ
自分の持っているカードをシャッフルして構成したカードの束
ここからカードを引いて使う
手札、捨て札を除いたカードの束を山札というが、自分の持っているカードすべてを指してデッキと呼ぶ場合もある

手札
自分の持っているカードのうち、デッキから引いてきたもの
自分の手の中に持っているカードで、基本的にここからカードをプレイしていく

ドロー
山札からカードを引くこと
「+3カードを引く」を、「3ドロー」と呼ぶことがある

捨て札
使ったカードなどが置かれる場所
ドミニオンにおいては、捨て札の一番上のカード以外は基本的に確認できない

サプライ
ゲーム開始時に置かれるカード群のこと
各ゲーム共通のカードに加え、ゲームごとに10種選出されるランダムサプライを含む
これらのカード群が3山枯れる(無くなる)か、属州の山が枯れるとゲームが終了する

サプライ外
通常の購入できるサプライに含まないが、カード効果などにより獲得できるカード群の総称
この山が枯れてもゲームの終了条件にはカウントしない

リシャッフル
捨て札を全てデッキに戻してシャッフルすること
デッキ枚数が0の時点で「ドローする」、「デッキの一番上を見る」といったデッキを参照する処理があった場合に行う
そのターンにプレイ中のカードはリシャッフルに含めない

プレイする
カードを場に出してその効果を使用すること
プレイ中のカードはそのターン中、特別な記載がない限り場に出し続けることになる

アクションカード
カードの枠下に「アクション」と書かれた特殊な効果を持つカードで、基本的にアクションフェイズにプレイできる
カードのドローや、金量(コイン)の産出、相手への妨害など
1ターンにプレイできるアクションは1枚までだが、カードに「+1アクション」などがあればその数まで追加でプレイできる(アクション権と呼ぶ)

財宝カード
カードの枠下に「財宝」と書かれたカードで、基本的に購入フェイズの最初にプレイできる
カードに記載された分の金量を産出し、そのターン中に産出した金量の合計までのコストのカードを購入できる
財宝カードの使用枚数には制限はないが、一部のカードの効果によって使用できる財宝や購入できるカードに制約がある
特殊な効果を持つ財宝カードも存在する

勝利点カード
枠下に「勝利点」と書かれた、最終的なゲームの順位を決定するカード
カードに書かれた点数の合計がそのプレイヤーの得点となる
固定の点数を持たない、可変点のカードも存在する

呪い
一部のカードの効果で獲得するカードで、勝利点カードには属さないが勝利点を1枚につき-1する
カード種別は「呪い」
点数のマイナスよりも、デッキ内を圧迫する妨害性のほうが高い

フェイズ
アクションフェイズ、購入フェイズ、夜フェイズ、クリーンアップフェイズの4つがある
アクションフェイズにアクションカードをプレイでき、購入フェイズに財宝をプレイ、カードの購入ができる
財宝カードのプレイは購入フェイズの開始時のみでしかできず、カードを購入した後に追加で財宝をプレイすることはできない
夜フェイズは拡張「夜想曲」に登場する夜行カードをプレイできる
クリーンアップフェイズは、そのターンにプレイしたカード、残っている手札を1枚ずつすべて捨て札にし、山札から5枚を引いてターンを終了する

購入
購入フェイズに、産出した金量までのコストのカードを購入でき、購入したカードを獲得する
購入→獲得のプロセスを踏むことに注意
基本的に購入は1ターンに1度のみだが、カードの効果により「+1購入」などがあれば、その数まで追加で購入できる(購入権と呼ぶ)
複数枚のカードを購入する場合、プレイした財宝の枚数や種類に拘わらず、産出した金量の合計から購入したカードのコスト分を失うことになる

獲得
カードを自分の持ち物にすること
基本的に獲得したカードは捨て札に置かれるが、一部のカードの効果などにより手札などに直接獲得するもの、獲得した後別の場所へ移動させるものなどがある
購入した時に誘発する効果がある場合、獲得して捨て札へ置かれる前に処理する

廃棄
カードを自分のデッキから取り除くこと
廃棄したカードは全プレイヤー共通の廃棄置き場に置く
廃棄置き場のカードはいつでもすべて見ることができる

アタックカード
相手への妨害を行うカード
呪いを獲得させたり、相手の手札を減らしたりするカードがある
1人に打たせるよりは自分も打ち返すことが大事で、特に呪い撒きがある場合はそれを見越したゲームメイクが求められる

リアクションカード
通常の効果と別に、特定のタイミングで適用できる効果を持つカード
相手がアタックカードを使用した時や、誰かがカードを獲得した時など
リアクション効果も、自身をアクションカードとして普通にプレイするものや、全く別の効果を持つものなど多岐にわたる
すべてのリアクションカードがアタックカードに対して使用できるわけではない

持続カード
そのターンと次ターンなど、複数ターンにわたって効果を及ぼすカード
発動ターンのクリーンアップフェイズに捨て札にならず、効果の適用が終わったターンのクリーンアップフェイズに捨て札にする
デッキシャッフル時に間違えて戻したり、戻し忘れたりしないように注意
「このターンか、次のターン」の持続効果をこのターンを選んで使用した場合は、そのターンに捨て札となる
持続効果の解決時は「カードのプレイ」にあたらないことに注意

リザーブカード
拡張「冒険」に登場したカード種別で、通常のプレイ時に酒場マットに送り、特定のタイミングで呼び出すことで別の効果を発揮する、リアクションのような性質を持つ
リアクションと違って狙ったタイミングまで予約(リザーブ)しておけるのが特長で、適用タイミングを満たせば複数枚の呼び出しも可能
呼び出ししたタイミングでは「カードのプレイ」には当たらないことに注意

夜行カード
拡張「夜想曲」に収録されたカードで、夜フェイズにのみ使用できる
アクションカードではないのでプレイにアクション権を使用しないが、購入フェイズ後の夜フェイズが来るまでは一切のプレイができない点に注意

連携カード
拡張「同盟」で登場した、「好意」を得る効果を持つカード
このカードを使用するゲームでは「同盟者」を使用してゲームを行う

イベント
サプライ外に置かれる横向きのカード(ランドスケープ)で、厳密には「カード」として扱わないため、「カードの購入」や「カードの獲得」にはあたらない
通常のカードと同様に書かれたコスト分の金量と購入権を消費して購入でき、書かれた効果をその場で適用する
特に指定がない限りはゲーム中、ターン中の購入回数に制限はなく、その他のカードの購入などと併用することができる

プロジェクト
ランドスケープの1種で、イベントと同様に購入できるが、こちらは購入後そのゲーム中、その効果を適用し続ける
購入した人に適用される追加のゲームルールのようなもの
1つのプロジェクトに対して複数人が購入することができる

ランドマーク
ランドスケープの1種で、追加の特典計算ルールを適用する
これがあるゲームでは全員がこれを適用した状態でゲームを始める
特定のカードに対して追加の点数が発生するものや、カードの所持枚数によって得点が増減するものなどがある

同盟者
拡張「同盟」で登場したランドスケープで、「友好」を、支払う、サプライに置く、持っていることで発揮する効果を持つ
効果の適用タイミングば種類によって異なるが、基本的に1度の適用タイミングで1回の使用となる

財源
別名コイントーク
一部の効果により獲得でき、ゲーム中いつでも支払うことで1金(1コイン)を生み出す
いくらでも持つことができ、いくらでも支払うことができる

負債
金量を「前借り」して支払えるシステム
朱色の六角形でコストが記載されたカードを購入する際に、同量の負債トークンを受け取る
この負債トークンは購入フェイズ中に所持する金量を支払うことで返済でき、負債トークンを所持している間は、ランドスケープ含め一切の購入ができない

勝利点トーク
カードの効果などにより獲得できる、デッキに入らない勝利点
事実上は無限のトークンを貯めることができ、デッキ強度も下げないため安定供給できれば非常に強力

村人
財源のアクション権バージョンで、支払うことで+1アクションを生み出す

好意
連携カードにより獲得でき、同盟者の効果を得るために使用する
同盟者によっては、払うものや持っているだけでいいものなどもある

追放
カードを追放マット上に置くこと
実際は自分の手元で、捨て札やプレイ中のカードと混ざらない場所に置いておく
自分のデッキの一部ではあるが、山札、捨て札、手札に混ざらないカードで、ゲーム終了時のデッキ内容には含めて計算する
「追放する」効果を持ったカードによって追放でき、追放されたカードと同名カードを自分が獲得する時、追放マット上の同名カードすべてを捨て札に置くことができる
勝利点を追放すれば点数を失わない圧縮となり、廃棄のない場では呪いなどを追放することで、点数は減るもののデッキ汚染を抑えることができる

キャントリップ
「+1カードを引く」と「+1アクション」の効果を持った、プレイの前後で手札枚数とアクション権が変わらないカードの総称
基本的にこれに追加で効果があるので、「手札を減らさずにその効果を適用できる」ことに主眼を置いて獲得したい
間違ってもキャントリップ連打でドローしまくった気になってはいけない

村系
「+2アクション」以上の効果を持つ、プレイ後にアクション権が増えるカードの総称
アクション権の増えないアクションカードを連打するのに必要となるが、(追加効果がなければ)初手から入れて強いものではない
多人数戦においては枚数を確保するために早めに購入することもあるが、基本はほかのアクションが2〜3枚入ってから獲得するとよい

ターミナルアクション
「+1アクション」を持たない、「アクション権が減る」アクションカードの総称
おおむねカードのドローか金量を産む効果を持つ
特に「+2コイン」を持つものを「ターミナルシルバー」、「+3ドロー」以上のドローカードを「鍛冶系」と呼ぶ

その他のトーク
拡張「帝国」で登場したもので、プラスになる「+1カードトークン」「+1コイントークン」「+1アクショントークン」、マイナスになる「-1カードトークン」「-1コイントークン」がある
プラスのものはアクションカードの効果を強化するもので、効果によってサプライのアクションカードの山に置き、そのトークンが置かれた山に由来するアクションをプレイするとき、その解決前にトークンの効果を処理する
マイナスのものは自分の手元に受け取り、+1カードや+1コインを得る際に、その代わりにトークンを返却する
各種トークンはそれぞれ個人で1つずつ持ち、効果を2重に得たり、2つのトークンを1つの山に置くことはできない

 

だいたいこんなもんで理解できると思います。

以上

Evil★Twinの基礎

「Evil★Twin(イビルツイン)」はいわゆる「ミッドレンジ」タイプに属するデッキで、メインギミックの「Evil★Twin」リンクモンスターによる妨害と、汎用カードによる妨害を駆使して戦うデッキです。長所は完全1枚初動であること、1枚初動になるカードが12枚と高い安定性を誇ること、デッキのスロットが多く汎用カードを多数搭載できること。短所は誘発に脆いこと、メインギミックの妨害が比較的貧弱であること、手数が少ないこと、攻撃力が低いことです。スロットが多いので環境に合わせたメタカードを搭載でき、柔軟に戦うことができます。では展開例を見ていきましょう。

 

«Live☆Twin キスキル»から

1.«Live☆Twin キスキル»を召喚しデッキから«Live☆Twin リィラ»特殊召喚
2.2体で«Evil★Twin キスキル»をリンク召喚し、効果で«Live☆Twin リィラ»を蘇生
3.«Evil★Twin リィラ»をリンク召喚し、効果で«Evil★Twin キスキル»を蘇生
4.「リィラ」モンスターがいるので«Evil★Twin キスキル»の効果で1枚ドロー
5.2体で«Evil★Twin キスキル»をリンク召喚しターン終了
相手メインフェイズに«Evil★Twin キスキル»の効果で«Evil★Twin リィラ»を蘇生し、フィールドのカードを1枚破壊することができます。
初動が«Live☆Twin リィラ»の場合はデッキから«Live☆Twin キスキル・フロスト»特殊召喚し、2.以降は同じです。«Live☆Twin トラブルサン»およびそれをサーチできる≪シークレット・パスフレーズが初動の場合は、«Live☆Twin リィラ»をサーチして1.以降を行います。

 

«Live☆Twin キスキル»«Live☆Twin リィラ・トリート»から

要は1枚初動+特殊召喚できる「ライブツイン」モンスターの展開です。
A.«Live☆Twin キスキル»から«Live☆Twin リィラ»特殊召喚し、フィールドに「キスキル」が存在するので手札から«Live☆Twin リィラ・トリート»特殊召喚
B.サイバース族の「ライブツイン」2体で«リンク・ディサイプル»«リンク・ディヴォーティー»をリンク召喚
C.«リンク・ディヴォーティー»をリリースして«リンク・ディサイプル»の効果を発動、その後リリースされた«リンク・ディヴォーティー»の効果で«リンクトークン»2体を特殊召喚
D.«リンクトークン»2体で«I:Pマスカレーナ»をリンク召喚
E.余った「ライブツイン」と«リンク・ディサイプル»で基本展開を行い、5.«Evil★Twin キスキル»をリンク召喚する手順を省略して«Evil★Twin キスキル»+«Evil★Twin リィラ»+«I:Pマスカレーナ»の盤面でターンを返す
相手ターンに«I:Pマスカレーナ»の効果により«トロイメア・ユニコーン»«トロイメア・グリフォン»などをリンク召喚して妨害し、その際に素材として墓地へ送った«Evil★Twin リィラ»を蘇生してカードの破壊を行います。≪Live☆Twin キスキル≫+≪シークレット・パスフレーズなどもこのパターンに。≪Live☆Twin トラブルサン≫でのサーチは≪Live☆Twin キスキル・フロスト≫にしましょう。

 

そのほかにも、以下のような展開が考えられます。

≪Evil★Twin イージーゲーム≫などの自分モンスターをリリースできるカードがある場合

5.を省略して相手ターンに≪Evil★Twin リィラ≫をリリースし、≪Evil★Twin キスキル≫で蘇生する

≪死者蘇生≫などの自分ターンに蘇生できるカードがある

5.≪Evil★Twin キスキル≫ではなく≪破械雙王神ライゴウ≫をリンク召喚し、≪死者蘇生≫≪Evil★Twin キスキル≫を蘇生する

≪Evil★Twin チャレンジ≫などの相手ターンに蘇生できるカードがある

5.≪Evil★Twin キスキル≫ではなく≪破械雙王神ライゴウ≫をリンク召喚し、相手ターンに≪Evil★Twin チャレンジ≫≪Evil★Twin キスキル≫を蘇生する

 

ターンが帰ってきたら、召喚できるモンスターを素材に「トロイメア」などを経由して、≪アクセスコード・トーカー≫などに繋ぎます。ただし、「イビルツイン」の効果を使った後は悪魔族モンスターしか出せないことに注意してください。
また、≪I:Pマスカレーナ≫などから相手ターンに「トロイメア」を出して妨害する場合は、効果発動のための手札コストを用意しておく必要があります。
その他の注意点として手札誘発カードの打ち方がありますが、こればっかりは対戦相手のデッキを学ぶしかありません。それはおいおいやっていくとして、とりあえずは自分のデッキをきちんと動かせるようになりましょう。

以下にサンプルレシピを掲載します。足りないカードがある場合は持っているカードで適宜補ってください。ただし、「ライブツイン」および「イビルツイン」カードと≪シークレット・パスフレーズは最低限確保するようにしてください。

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相性のいいカード

≪獣王アルファ≫
≪エネミーコントローラー≫
≪星遺物を継ぐもの≫
≪ゼロ・デイ・ブラスター≫
リビングデッドの呼び声
などなど。いろんなカードを試してみてください。

 

それでは。

アルバストライク収録カードを含む関連カード所感

どうもメカヲタです。
久しぶりに遊戯王のブログ書きます。

皆さんご存知の通り、ストラクチャーデッキ「アルバストライク」収録のカードを採用した【デスピア】を筆頭とするアルバス系統のデッキが環境入りを果たしており、以前よりフリー用として【アルバスの落胤】を使用していた筆者としては嬉しい限りです。
強力な【デスピア】ですが、自分としては【アルバスの落胤】色の強いデッキを使いたいため、いろいろと構築を思案しているところでもあります。
今回は新規カードを含むカードの解説…というよりかは、カードごとのメリットとデメリットを列挙し、採用枚数の検討要素としていきたいと思います。
私も構築はまだ悩んでいるところであり、助力となれば幸いです。
では本文に移ります。

 


新規カード群

«烙印融合»

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今回の最大のパワーカード。
デッキから落とせるモンスターは「攻撃力2500以上」「レベル8以上」「光属性」「闇属性」、フィールドからは「このターンに特殊召喚された効果モンスター」「融合・シンクロ・エクシーズ・リンクモンスター」となります。
特に語るでもなく3枚採用かなと。
アクセス手段としては«デスピアの導化アルベル»、«スプリガンズ・キット»、«竜魔導の守護者»などが挙げられます。
発動ターンは融合モンスターしか出せないデメリットはあるものの、そもそも融合しか入っていないので無問題。

 

«氷剣竜ミラジェイド»

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パワーカードその2。
アルバス融合系としては相手ターンに妨害を行える初のカードでもあり、«烙印融合»が無くても【アルバスの落胤】を環境レベルへと底上げしうるカードです。
«アルバスの落胤»の効果による融合としても強力ですが、吸えるモンスター自体が妨害効果を持ちがちなのが難点。
同名存在制限と2ターンに1度の効果制約がありますが、後述の«デスピアの凶劇»による出し直しで同一ターンに2回使うことも可能。
«次元障壁»中に効果を使い、コストモンスターでアドバンテージだけ得ながら次のターン効果を使うなんて芸当も。
3枚は過剰だけど2枚は欲しいやつ。
デメリットはシークレットがないこと特になし。

 

«神炎竜ルベリオン»

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融合素材が闇属性なので「デスピア」との相性が抜群。
「シャドール」なんかもだいたい落とせます。
ループさせることも視野に枚数は2枚ぐらいか。
3枚入れてもいいが«氷剣竜ミラジェイド»のコストにしても旨みがないためその枠は別のモンスターに譲りたいところ。
デメリットとしては«エフェクト・ヴェーラー»はもちろんのこと«屋敷わらし»も直撃すること。あとシークレットがない。
一部はチェーンの組み方で回避可能なのである程度は意識したい。

 

«スプリガンズ・キット»

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自己SS効果と「烙印」のサーチ。
SS効果に関しては«鉄駆竜スプリンド»の素材にできるよう付けられただけと思われ、召喚権を«デスピアの導化アルベル»に割いたあと追加の手数とできるぐらいか。
«神炎竜ルベリオン»に対して妨害を貰った際に«赫の烙印»を構えられるので、その点は優秀。
「烙印」サーチは手札コストこそ必要なものの、あらゆる領域から持ってこられるのでピン挿し「烙印」を使いまわせます。
初動としては«デスピアの導化アルベル»を優先したく、«烙印の気炎»、«失烙印»、«鉄獣鳥メルクーリエ»によるサーチに対応している点で差別化できるとはいえ、コストがやはり地味に重い。
採用枚数は他のカードと相談。 
スプリガンズなので«鉄駆竜スプリンド»でサーチできます。

 

«鉄獣鳥メルクーリエ»

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アルバス系統の融合体が場にいる時に手札または場から墓地へ送ることでモンスター効果を無効にする効果と、除外された際に«アルバスの落胤»が書かれたカードをサーチ。
闇属性なので«闇の誘惑»に対応していますが、このために«闇の誘惑»まで入れるかと言うと微妙なところ。
一応«悲劇のデスピアン»も除外シナジーがあるが。
自己サーチはできないが自身もアルバス名称入りのカードなので、«失烙印»によるサーチを«スプリガンズ・キット»と共有できます。
«烙印融合»と«失烙印»でこのカードによる妨害を増やしながらアドバンテージを獲得できるが、こちらも採用枚数は要検討。
入れるなら«スプリガンズ・キット»なども同時投入で1枚ぐらいか。

 

«軒轅の相剣士»

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誰?

 

«失烙印»

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弱い暴走魔法陣。
妨害耐性は暴走魔法陣と同じですが、サーチタイミングが融合召喚成功時と遅い。
サーチ先はアルバス名称入りカード群で、«赫の烙印»を使えば相手ターンにもサーチが可能。
«神炎竜ルベリオン»への«屋敷わらし»や«ガーディアン・キマイラ»への«禁じられた一滴»などをシャットアウトできますが、このカード自体は1枚では仕事をしないことが難点。
採用するなら、«鉄獣鳥メルクーリエ»などと一緒にですが、«屋敷わらし»などの流行をみて枚数は決めたい。
妨害が増えるのは結構偉い。

 

«烙印断罪»

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チェーンブロックを組むもののみ妨害する«神の警告»。
コストはアルバス融合体を場から1体もしくは墓地から2体のバウンス。
また、墓地効果で墓地の「烙印」をサルベージできます。
序盤は墓地に融合体を貯められず場から戻すことになりがちで、妨害としては微妙に範囲が狭いことから非採用が懸命か。
墓地効果はそこそこ優秀ですが、«悲劇のデスピアン»で事足りる場合が多い。
ミラーにおいて«烙印融合»に対して撃てることは優秀だが、発動無効であるが故の2枚目に対応できないのがつらい。

 

«烙印の剣»

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激エモトークンパックを同梱するために生み出されたヤケクソトークン生成機。
出てくるトークンは凄まじく優秀だが、墓地効果持ちも多い「烙印」を除外してしまうのはいかがなものか。
墓地効果で除外されたアルバス名称入りを拾えるが、効果を使えるタイミングでは不要な場面がほとんど。
非採用が無難です。

 

 


アルバス融合体

«灰燼竜バスタード»

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たまに打点で活躍する。
「ドラグマ」を採用するなら妨害や手数の追加としやすいですが、2ターン目以降と遅い事が多い。
融合体の散らしとして1枚あればいいと思います。

 

«痕喰竜ブリガンド»

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除去札に乏しいデッキ相手だと活躍するかもしれませんが、ほとんどコストになります。
«アルバスの落胤»に加えて«鉄獣鳥メルクーリエ»もサーチ先に含まれるので、採用しているなら意識しておきたいですね。

 

«鉄駆竜スプリンド»

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毎ターン動ける«鉄騎龍ティアマトン»。
融合として出すには素材が重いのがややネック。
サーチ効果で«スプリガンズ・キット»がサーチできるので、次のターンの手数を増やしやすい。

 

«烙印竜アルビオン»

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既存アルバス融合組の中では一番出す機会が多い。
素材が比較的緩く、出た時効果でさらに融合できるため、ライフカットに重宝します。
«神炎竜ルベリオン»と違い、こちらは自身も殴れます。

 

 


«アルバスの落胤»系統

«アルバスの落胤»

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ストーリーの根幹。
効果は出た時«超融合»。
本来はこのカードを相手ターンに出すことで妨害としていましたが、«烙印融合»と«氷剣竜ミラジェイド»のせいで関係なくなってしまった。
後手で起動できればアドバンテージは大きい(が大抵通らない)。
1枚だと«神炎竜ルベリオン»が止められた時に瓦解し、3枚だと素引きによる実質ハンデスが痛いため2枚が無難か。
たまに足りなくなり3枚目が欲しくなります。
環境的に«エフェクト・ヴェーラー»や«無限泡影»が増えそうな気もするので、3枚入れてもいいかも。

 

«白の聖女エクレシア»

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山からアルバス。
主に【相剣】の準初動としてのイメージが強いか。
系統デッキにおいては墓地効果が優秀で、«氷剣竜ミラジェイド»や«烙印の気炎»を使ったターンに自己サルベージできます。
«烙印竜アルビオン»の素材として使える光属性であり、後手では手数といえなくもないので、1枚入れておくといい仕事をします。
ただ他のカードに召喚権を使う都合素引きして妨害にはならないので、基本は1枚か非採用となりそう。
これを出して相手ターンに«アルバスの落胤»を出すことを妨害と言い張るのであれば、複数枚積んでもいいんですが…。

 

«黒衣竜アルビオン»

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読み方間違われてるカードランキング第7位(教導調べ)。
アルバス扱いになったりコストで「烙印」落としたり優秀なんですが、枠の都合もあって抜けていきました。
あると便利ですが無くても問題ない系の1枚です。
«烙印の気炎»を強く使うならこのカードを入れておくといい仕事します。

 

 


「デスピア」カード

«デスピアの導化アルベル»

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«烙印融合»をサーチできる初動の1枚。
«烙印融合»によって«悲劇のデスピアン»を落とすことでもサーチでき、基本展開に関わる引きたいカードなため3枚。
墓地にあるとき融合体が相手に除去されると特殊召喚できる«閃刀姫ロゼ»のような効果もありますが、サーチ効果とSS効果はいずれかなのに注意。
デメリットと呼べるものも特になし。

 

«悲劇のデスピアン»

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「デスピア」のサーチャー。
状況に応じて«デスピアの導化アルベル»や«デスピアの大導劇神»などサーチ先を使い分けます。
«烙印開幕»で捨てて効果が発動するのは優秀ですが、そもそも«烙印開幕»が通るなら«烙印融合»までいけるので、このカードを捨てる旨みは存外少ない。凶劇をあらかじめサーチできるので烙印融合を光落としの«烙印竜アルビオン»にして手札コストを節約したり、«デスピアの大導劇神»をサーチして使い分けたりできます。
多めに積むメリットより手札圧迫のデメリットが目立ちますが、素引きのディスアドバンテージを考慮して2枚は入れた方がよさそうです。
墓地効果も優秀ですが、これもいずれかターン1なことに注意。

 

«デスピアの大導劇神»

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融合素材になると出てくるクソデカモンスター。
ただし«烙印融合»でデッキから落としても効果は使えません。おやおやおやおや。
打点3000なうえに無効効果まで持ち合わせたなかなかのバケモンで、これを入れることで«烙印融合»1枚から8000に届く。
ただ【アルバスの落胤】自体が(Gツッパでもない限り)無理に切りにいかずともリソース差で勝ちやすく、素引き時の仕事のなさが目立ったためなくてもよさそうな枠ではあります。

 

«デスピアの凶劇»

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【デスピア】使ってるやつがカード名ちゃんと言えてなかった。
基本展開に絡む重要なカードで、«赫の烙印»に巻き込むことで«氷剣竜ミラジェイド»を2回使ったり、«デスピアの導化アルベル»を帰還させてリソースを稼いだりします。
素引きがめちゃめちゃに嬉しいわけでもなく、«悲劇のデスピアン»でサーチすることも相俟って1枚でよさそう。
「壊獣」でリリースされた«D-HERO デストロイフェニックスガイ»がフェニックスするぞ。

 

«喜劇のデスピアン»

f:id:mecawota:20211209203330p:plain
誰?

 

«デスピアン・クエリティス»

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直接的な妨害はできないものの、打点0にすることで猛攻を凌いだりできる。
«アルバスの落胤»を絡めない融合体で後続を残せる唯一のモンスターなので、そういう運用が主体になりそう。

 

«赫灼竜マスカレイド»

f:id:mecawota:20211209203623p:plain
«オッドアイズ・グラビティ・ドラゴン»の友達。
複数体で効果を重複できるので、展開系相手だとありえない速度でライフカットが行えます。
3体並べば相手は4回しか効果を発動できないことに。
直接妨害にはなりませんが抑止力としてはそこそこ強く、殴って切りきれなくてもこれで蓋をするなんてこともあります。
«機巧孤-宇迦之御魂稲荷»の再来だ!
自己再生も軽い条件ででき、構築によってはランク8への足がかりにもなります。
枠があれば2枚欲しいが1枚でも可。

 

«デスピアン・プロスケニオン»

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誰?

 

 


「烙印」カード

«白の烙印»

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素材にドラゴンさえ含めばいいので出せる範囲はかなり広い。
手札の«アルバスの落胤»と墓地の«悲劇のデスピアン»なんかで融合できたりとかなり優秀。
初期「烙印」組の共通効果として«アルバスの落胤»のコストにすればエンド時にセットできますが、先攻では使わないし使う機会はあまりないか。
名称の異なる「烙印」融合系の1枚なので追加の手数にもなりえますが、基本展開には絡まないし非採用でもよさそうです。
入れるなら1枚まで。

 

«烙印の裁き»

f:id:mecawota:20211209204525p:plain
いらない。

 

«烙印凶鳴»

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ほぼフリーチェーンで融合体を蘇生できる罠みたいな感じで扱えます。
が、実際のところ効果自体はそれまでで、パワー不足感は否めない感じ。
«黒衣竜アルビオン»の墓地コストでデッキから送ればセットできるが、その«黒衣竜アルビオン»自体も性能的にはそれほどなのでまあ非採用。

 

«烙印開幕»

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手札を捨てるのはコストじゃなくて効果。
«悲劇のデスピアン»はもちろん「シャドール」なんかの起爆剤にもなります。
初動の1枚なのでまあ3枚でしょう。
出張パーツとして使う場合、このカードと«デスピアの導化アルベル»を何枚にするかは、召喚権との相談になりそうです。
破壊の肩代わり効果も地味に強く、耐久戦を有利に運べます。

 

«烙印劇城デスピア»

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かつての最重要融合カード。
フィールド魔法なので毎ターン使え、このカードと«デスピアン・クエリティス»で無限の耐久をしながらリソースを稼ぐ戦い方をしていました。
が、今や「烙印」のサーチ先としては«烙印融合»や«赫の烙印»が優先的で、このカードが必要な場面もほとんどないため非採用が無難かなと思います。

 

«烙印の絆»

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手札か墓地か除外から«アルバスの落胤»を出す。
さすがにこれだけでは弱いので非採用。

 

«赫の烙印»

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「烙印」系融合の1つ。
«アルバスの落胤»か「デスピア」を墓地から回収し、その後融合召喚できます。
融合召喚は任意なので回収した«デスピアの導化アルベル»を返しに召喚してもいいし、相手ターンに融合モンスターを出してもいい。
これで相手ターンに«ガーディアン・キマイラ»を出すのが主な仕事。
先攻であれば«烙印融合»後の«神炎竜ルベリオン»に対する無効系への回避に使え、引いていれば«デスピアの導化アルベル»でのサーチに余裕が生まれるので複数枚積んでおきたいカード。
2枚か3枚ですが個人的には3枚がおすすめ。
ただ墓地に対象がいないとそもそも発動ができないため、その点は注意が必要。

 

«烙印の気炎»

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テーマとしての繋がりに乏しかった«白の聖女エクレシア»などをサーチできる画期的なカード。
これのおかげで「烙印」とアルバス名称入りカード群に繋がりが生まれました。
直接的には1枚捨てて1枚サーチですが、墓地へ落とした融合体でエンド時にアドバンテージ回復ができるので総合的にはトントン。
一応「デスピア」なども(対応モンスターを採用すれば)コストにできますが、ドラゴン、獣、機械以外をコストにするのはあまり旨みがないですね。
自己サルベージもありますが【デスピア】タイプではそもそも撃ちにくいことが多く、なくてもいい枠。

 

«烙印の使徒»

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このカード単体では機能しないうえに、妨害にならない«デスピアン・クエリティス»がほぼ必須となるので、さすがにいらない。

 

 


その他のカード

«ガーディアン・キマイラ»

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バケモン融合。
«赫の烙印»で相手ターンに出せて、1破壊+2ドローか2破壊+1ドローができる。
若干消費が重いが、効果さえ通れば融合素材の効果とドローで取り返せる。
1枚か2枚、枠的に1枚になるかなあ。

 

«捕食植物ドラゴスタペリア»

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雑に出して1妨害になれる。
«神炎竜ルベリオン»への無効系回避に«赫の烙印»を使う時出す候補になります。
他には無効系モンスター単騎に対して出したり、«超融合»で出したりと。
逆に相手の«超融合»も考える必要があり、盤面に何を残すかが問題になってきます。
1枚あればよい。

 

«沼地のドロゴン»

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超融合用。

 

«竜魔導の守護者»

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初動になれるカード。
手札コストこそ必要なものの«烙印融合»を持ってこられるが、自身が関連カテゴリに属さないため他のカードとの結び付きが弱い。
入れてもいいけどなくてもいいかな…って枠。

 

 


関連カードはだいたいこんなもんかと思います。
あとは汎用系を入れていけば埋まるんじゃないかな。
これらのカードを組み合わせて汎用詰め込めばデッキになると思うので、構築考えてみてください。
D-HERO」ギミックとかもありますが何回か回した感じなくてもよかったです。
全体的にカード読めばわかるような内容ですが、構築の一助となれば幸いです。
それでは、ばよばよ〜。

ドミニオン戦術紹介(n番煎じ)

ドミニオンに数多ある戦術の中でも、極めて支配的となりやすいカードの組み合わせをご紹介します。
サプライで見かけたらやってみてはいかがでしょうか。というかやらなきゃやられます。

 

物乞い庭園

「物乞い(暗黒時代)」と「庭園(基本)」の組み合わせによる戦術です。
使用するたびに銅貨3枚を手札に獲得できる物乞いにより、庭園を買うための4金に近づけながらデッキ枚数も増やします。
圧倒的なスピードで庭園の点数を伸ばせるため、非常に強力な戦術です。
おおむね庭園、銅貨、屋敷などの3山によって終了するでしょう。
対抗策は庭園をカットすること。しかし途中で勝利点を入れなければならないため、通常のステロでカウンターするのは難しいです。

 

物乞い集会所

財宝を獲得するたびに財源を得られるプロジェクト「ギルド集会所(ルネサンス)」と「物乞い(暗黒時代)」の組み合わせです。
物乞いにより2巡目5金からギルド集会所を買いやすく、以降は物乞いを打つたびに3財源が得られるため、通常の物乞い戦術では厳しい属州購入によるゲームができます。
実質的に物乞いが6金出力のカードになり、財源による調整力も相俟って凄まじい安定感を誇ります。
8金に届かないターンは財源を温存して銅貨や銀貨を買い足しましょう。
銅貨が枯れる前にゲームを終わらせるのがポイント。

 

物乞い塔

これまた「物乞い(暗黒時代)」と、枯れているサプライ由来のカード1枚につき1点となるランドマーク「塔(帝国)」による戦術です。
たとえばゲーム終了時、鍛冶屋がすべて無くなりお互いに5枚ずつ持っていたとすると、それぞれの点数は属州などの勝利点に加え、塔による鍛冶屋5枚×1点の5点が加算されます。
これを物乞いで目指します。
物乞いと銅貨の山を枯らすことを目指し、銅貨数十枚による圧倒的な点数を得ながら屋敷などを加えて3山枯れでゲームを終了させます。
対抗するには銅貨が無くなる前にゲームを終わらせる必要があり、スピードが早いゲームでないと物乞い側に追いつけない可能性があります。

 

待ち伏せ狩場

サプライのアクションカードを廃棄するか、廃棄されたアクションカードを獲得できる「待ち伏せ(陰謀)」と、打てば4ドロー、廃棄された時に公領1枚か屋敷3枚を獲得する「狩場(暗黒時代)」の組み合わせによる戦術です。
サプライのアクションを廃棄した時の廃棄時効果は廃棄した人が得られるため、待ち伏せをひたすら連打してサプライの狩場を廃棄し、大量の公領を獲得しながらゲームを終わらせます。
待ち伏せがコストが安く連打できるカードであるため、スピードは他のデッキの比ではありません。
7~8ターンほどで、待ち伏せ、公領、狩場または屋敷の3山枯れで終了します。

 

よろずや焚火

場に出ているカードを2枚まで廃棄するイベント「焚火(冒険)」と銀貨を獲得しつつ手札5枚までドローし、財宝以外を廃棄できる「よろずや(異郷)」によるステロデッキです。
そもそもよろずやステロがそこそこ早い戦術であることに加え、焚火による銅貨廃棄でよろずやの弱点を解消でき、安定感と速度に長けます。
銀貨密度が上がるため後半の失速も少なく、呪い耐性もそこそこ高いと優秀なステロデッキです。

 

大使館ステロ

単体で高い性能を誇る「大使館(異郷)」を使ったステロ。
5枚ドローして3枚捨てるのでデッキ回転力が凄まじく、9枚の中から6枚を選んで8金出せば良いためステロとしての安定感は極めて高い。
また、獲得時効果でお互いに銀貨を配り合う展開になりやすく、ゲームが高速化しがち。
サプライにあれば無視できない存在となるだろう。

 

パトロン狩猟団

打つと手札が増える「研究所(基本)」の亜種である「狩猟団(収穫祭)」と、リアクション効果を持った銀貨相当の「パトロン(ルネサンス)」によるコンボ。
パトロンは+2金、+1村人と普通に使ってもそこそこ強い効果に加え、カードの効果によって「公開」された場合に財源を獲得できるリアクション効果を持つ。
狩猟団は1枚ドローした後手札を公開し、手札と被らないカードがめくれるまでデッキを公開して手札に加える効果を持つ。
この2つによって、ドローして手札のパトロンを公開、めくれたパトロンも公開されているためそれぞれで財源を獲得し、狩猟団を連打することで高速での財源獲得を目指す。
財源が金量調整に最適なほかパトロン自体も銀貨と同等なため、安定して属州が購入できる。やっぱすげーよ財源は。
狩猟団が後半失速しにくいのもポイント。

 

備蓄品博打

使用すると追放される金貨である「備蓄品(移動動物園)」と、デッキトップをめくってアクションか財宝なら使用できるイベント「博打(移動動物園)」を合わせた1ターンキル戦術。
デッキをすべて引ききった状態で備蓄品込みの5金を出し、備蓄品購入→追放備蓄品を捨て札に→博打で備蓄品プレイ→博打で備蓄品プレイ→備蓄品購入→…とすれば備蓄品がサプライから枯れるまで連打でき、1金ずつ増やすことができる。
購入権も増えるため、極限まで金量を高めたのち安いカードを買い尽くし、3山枯れでゲームを終わらせる。
条件さえ揃えば一気にゲームが終わるため、見逃さないように注意。

 

ビッグブリッジ

こちらも1ターンキル系のコンボ。「橋(陰謀)」などのカードコストを下げるカードを連打してコストを0にし、一気に属州を購入して終わらせる。
使用される類似カードは「街道(異郷)」、「橋の下のトロル(冒険)」、「発明家(ルネサンス)」などがあるが、それぞれ使い勝手が異なるため注意。
有名なものでいえば、「原住民の村(海辺)」+「橋」や「宮廷(繁栄)」+「橋」、「ウミガメの習性(移動動物園)」+「橋」など。

 

司祭望楼移動遊園地

さらに上を行く1ターンキル系コンボ。
要求サプライが多いので見かけることは少ないが、必要パーツが少なく場合によっては4~5ターンでゲームを終わらせることすら可能。
玉座の間(基本)」→「司祭(ルネサンス)」等で司祭を2回プレイし、手札を2枚廃棄して6金を得る。購入フェイズに「移動遊園地(冒険)」で2金を消費し+2購入、0金のカード(銅貨や呪い)を購入して「望楼(繁栄)」のリアクション効果で廃棄、司祭2回分が誘発し+4金、移動遊園地を購入し…を繰り返す。これで1回ごとに差し引き2金、最終的にサプライの0金のカード×2金が得られる。概ね120金が得られるので移動遊園地→属州→移動遊園地…と買えば、属州をすべて買い切ることができる。
前述の通り見かけることはほとんど無いのですが、こういったこともできるよ、ということでご紹介。

 

城塞司教

手札を廃棄してコストに応じた勝利点トークンを得る「司教(繁栄)」と、廃棄されると手札に戻ってくる村である「城塞(暗黒時代)」によって毎ターン勝利点トークンを獲得するデッキ。
デッキを城塞4枚、司教4枚にしてしまえば、毎ターン12点のトークン獲得が確実となる。
こういった、毎ターン点数が確実に獲得できるデッキを「ゴールデンデッキ」とも呼ぶ。
お互いにこの戦法をとると千日手になるためどちらかがゲームを終わらせる必要が出てくるが、先に点数でリードしたほうが3山枯れで終わらせられることが多い。

 

工房庭園

「工房(基本)」で「庭園(基本)」を獲得していくシンプルな戦法で、すばやく庭園点を集めながらの3山枯れを目指す。
ドミニオン初版からある戦法なため現代ではパワー不足感は否めないが、それでも無視できるものではないし、いろんなカードを用いた亜種も組める。

 

馬丁速攻

工房庭園の亜種で、「馬丁(移動動物園)」で馬丁を集めつつ、終盤には馬丁を連打して「庭園(基本)」を集め、速攻でゲームを終わらせる。
馬丁を集める段階では「馬(移動動物園)」を獲得でき、庭園獲得段階では馬丁がキャントリップになるため、凄まじい速度でゲームが終わる。
シルクロード(異郷)」や庭園は言わずもがな、馬丁による銀貨獲得も可能なので「封土(暗黒時代)」中速戦法も得意。
馬丁自体がそこそこ強く、さまざまなカードと合わせて使うことができる。令和版工房庭園といえるだろう。

 

策士保管庫

手札をすべて捨てる代わりに次ターンの手札を5枚増強する「策士(海辺)」と、捨てた手札の枚数だけ金量を生む「保管庫(繁栄)」によって毎ターン8金を保証するループデッキ。
策士は財宝を捨ててしまうため通常策士を打つターンは購入できないが、保管庫によって金量を出しつつ策士を打つことで、購入と策士を両立できる。
策士ターンで保管庫を打てば手札は11枚になるので、8枚捨てて8金、残りの手札で策士を打てば次のターンも同様の動きができる。
一度ハマれば非常に安定した動きができるうえ、構築難度は低めで完成も早い。

 

祝祭書庫

手札が減る代わりにアクション権と金量を産出する「祝祭(基本)」と、手札が一定枚数になるように補充する「書庫(基本)」を合わせたコンボデッキ。
手札を減らしながら仮想金を生みつつ手札を補充し、再度仮想金を連打することで大量の金量で一気に属州を購入する。
古くからあるコンボだが派生は多く、効果が1つしか得られないもののコストが安く大量に集めやすい「従者(暗黒時代)」、手札を捨てて金量を生める「保管庫(繁栄)」「物置(暗黒時代)」、ドロー枚数は少ないがコストが安くリアクション効果もある「望楼(繁栄)」など、構築に使えるパーツはそこそこ多い。
さまざまな場で祝祭書庫を組めるだろう。
ところでアクション権と手札補充を同時にこなす「呪われた村(夜想曲)」って本当にイカれてんな。

 

寵臣

1種類集めとけば強い系カード「寵臣(陰謀)」。
手札をすべて捨てたのち4枚になるまで引き直せるので、仮想コインを生みつつアクション権を残せるカードと相性がいい。
また、寵臣はマリガン効果のほかに+2金を出力するモードも持ち合わせており、どちらかから柔軟に選ぶことができる。
そんな寵臣と相性のいいカードはなんでしょうか?
寵臣です。
寵臣を2金として連打したのち最後の寵臣でマリガン、引いてきた寵臣でコインを出しつつさらにマリガン。
8金は余裕で出せるでしょう。ついでにハンデスまでしてくるぞ。
1人に独占させないように注意というかまず寵臣を買え。

 

総督

集めれば強い系カードその2。プロモなので見かける機会は少なめ。
自分と相手に有利を与える3つの効果から選べ、相手が受ける恩恵は小さめという特徴をもつ。
+1アクションが共通で、3ドロー、改築、金貨獲得から効果を選ぶ。改築は2コストちょうど多いものしか獲得できないことに注意。
これ1枚で動きが完結しており、序盤は金貨を集めつつ相手の総督で配られた銀貨を総督へと改築、最終盤にドローして金貨を引きまくりつつ改築効果で属州にしていく。
総督があるゲームではお互いに総督を打ち合うゲームになりがちなので打ち負けないようにしよう。

 

サウナアヴァント

これもプロモから。
単体ではキャントリップにすぎないサウナだが、プレイ時に手札から鍛冶屋であるアヴァントをプレイでき、アヴァントはプレイ時にサウナをプレイできるのでお互いに引きながら手札とアクション権を連鎖的に増やすことができる。
ドローソースとして優秀で引き切りもしやすく、コンボの補助やステロのドローと多様な運用ができる。
村がないのにサウナでアクション権が増えたなんてことにもなるので、見逃さないようにしよう。というか独占されるとやばい。
サウナあるのに圧縮ないなあとか言った筆者はドミニオンやめた方がいいよ。
2人戦だとサウナアヴァントを2-3あたりで分け合えるが、4人戦だと中途半端な数しか集められなくなりがち。

 


ここで紹介した組み合わせはほんの一部ですし、ドミニオンにおける無限の組み合わせからはまだまだ強力なものが生まれていきます。
あなたも自分だけの組み合わせを見つけてみましょう!

ドミニオン、その戦術

不定期更新第4回。
拡大再生産型ボードゲームことドミニオンですが、大きくわけて4つの戦術があります。ステロイド、コンボ、特殊勝利点、荒れ場と呼ばれるもので、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

 

ステロイド

ステロと略されるドミニオンの最も基本となる戦い方で、財宝を中心に少数のアクションを入れ、早い段階から安定して勝利点を買う戦術です。爆発力はない代わりに初心者でも扱いやすく、早めの勝利点行動ができるため複数人戦で最下位になりにくいという特長もあります。
たとえば、2金以下パス、3金で銀貨、6金で金貨、8金で属州という行動を機械的に繰り返すだけでも、そこそこの点数が期待できます。ここに鍛冶屋などのドローソースとなるカードを1~2枚入れ、「鍛冶屋ステロ」のように呼びます。
簡単でわかりやすく、ランダムサプライに依らずに構築できるため、ドミニオンをはじめたての場合はまずここからスタートするといいでしょう。

 

コンボ

ステロイドが少数のアクションによる限られた手札で戦うのに対し、大量のアクションを用いてデッキ中の資本すべてで戦うデッキをコンボといいます。
代表的なものに、手札を減らさず残りアクション権を増やす「村」とアクション権を消費するがドローできる「鍛冶屋」を交互に打つ「村鍛治」があります。
村と鍛冶屋1セットにつき差し引き2枚の手札が増えるため、連続して打つことでデッキ内のすべてのカードをドローすることすら可能になります。極端な話、デッキ内の財宝が銅貨8枚しかなくても、すべて引いてしまえば属州を買えるのです。
この状態を「引き切り」と呼び、コンボデッキは基本的にこれを目指すことになります。
また、村鍛治のようにデッキ内の財宝をドローしていくタイプのコンボのほかに、「祝祭」や「市場」といった「+コイン」を生むアクションを連打することで金量を出すコンボもあります。デッキ内に財宝を入れなくていいぶんアクションによる事故が少なくなりますが、反面構築難度は高くなります。
コンボはステロイドと違って1ターンに複数枚の属州を獲得することができるため、爆発力が高く大差で勝利することもあります。逆に言えば、複数枚の獲得が見込めない場ではコンボは不利と言えるでしょう。
サプライからどんなコンボが組めるかを見極める必要があるため中級者以上向けですが、ドミニオンにある程度慣れてきたらコンボに挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

特殊勝利点

屋敷、公領、属州の共通の勝利点とは別に王国に置かれる、「庭園」などの点数の定まらない勝利点による勝利を目指すタイプです。
特殊勝利点カードは属州に比べるとコストが比較的安く、大量に集められると属州を凌ぐ点数すら狙うことができるという特長があります。
基本セットでは庭園だけですが、拡張セットでは「公爵(陰謀)」「ブドウ園(錬金術)」「品評会(収穫祭)」「封土(暗黒時代)」などがあります。いずれも独占を許すと逆転不可能な点数になることも多いため、相手が集め切る前に属州切れや3山枯れによるゲーム終了を目指すか、適宜特殊勝利点を獲得する必要があります。
お金による勝利点購入やコンボカードによる連続獲得など特殊勝利点でも使用カードはさまざまで、時に支配的な戦術となるため見逃さないことが重要です。
ステロデッキに「魔女」のカウンターとして庭園を入れる、ということもあります。

 

荒れ場

アタックカードに対抗する手段がなく、呪い撒きなどでまともに属州を購入できないゲームを指します。戦術というよりはゲーム状態ですね。
属州切れによるゲーム終了は見込めないので、8金ではなく5金を出すことを目標にして公領による得点を狙う必要が出てきます。
おおむね公領、呪い、屋敷などが枯れてゲームが終了するため、コンボデッキはもちろん通常のステロですら構築前に終了することが多いです。
6金出た際に金貨を買うべきか、公領にすべきかの見極めが必要となるでしょう。
呪いでデッキ枚数が多くなるが故の庭園だったり、安い勝利点を早期に獲得するが故のシルクロード(異郷)だったりと、特殊勝利点がそのコストの低さから輝きやすいです。
また、名品(ギルド)や掘進(帝国)で銀貨を大量に集めて5金率を上げるのも、荒れ場の有効な戦術といえます。銀貨密度を上げることで呪いに対する耐性を得るとともに、封土(暗黒時代)による得点も見込めます。
いずれにせよ、1人だけにアタックカードの使用を許すとその人だけ属州を購入できる、なんてことにもなりかねないので、相手に打たれるのと同数以上を自分も打ち返すことが理想です。

 

さまざまなカードを使って遊べるドミニオンですが、サプライの組み合わせによっては正着手となる戦術が存在することも多々あります。
ドミニオンはいわば、「誰のとった戦術が一番強いのか」を決めるゲームでもあるわけです。
サプライに置かれたカードをよく見て、最も強い戦術を探してみましょう。

 

次回では、実際に強力な具体的なカードの組み合わせをいくつかご紹介したいと思います。
ありがとうございました。

遊んでみよう、拡げてみよう

不定期更新第3回。
基本セットだけでも26種類の王国カードがあるドミニオンですが、これまでに13もの拡張セットが発売されています。
中には30種類を超える王国カードが追加された拡張もあるため、それらすべての中から10種類となると膨大な組み合わせとなります。
今回は、これまでの拡張セットについて簡単に紹介していきます。
基本だけでもおもしろいですが、拡張するとさらに魅力が深まりますよ。

 

陰謀

ドミニオン最初の拡張セットで、比較的シンプルなカードが多い。
アクションとしてプレイできる勝利点が登場したほか、凶悪なアタックカードも複数収録されている。
ある程度ドミニオンに慣れたプレイヤー向け。

 

海辺

次のターン以降に影響を及ぼす「持続」カードが登場し、戦略性が増した。
低コストカードが多く比較的カードパワーは低めだが、ドミニオンの「引いた5枚のカードからスタートする」という基本を持続によって覆し、持続効果も込みで考える必要が生まれた。
持続ルールが少し難しいが、慣れれば新たな駆け引きを楽しめる。

 

錬金術

共通カードとして新たな財宝「ポーション」が登場。
ポーションコストを含むカードが選出された際に購入でき、通常のコインコストに加えてポーションを支払ってカードを購入できる。
ポーションコストを含むカードは強力だが癖が強く、ポーション獲得という回り道が必要なため上級者向けの拡張。
ミニ拡張で、日本語版では収穫祭とセットで販売されている。

 

繁栄

25種類収録された王国カードのうち3コストは3枚のみで、2コスト以下のカードは存在しない高額拡張。
共通カードとして9コスト5金の「白金貨」、11コスト10点の「植民地」が登場し、それらを使用する場合は普段とは違った戦術が求められることになる。
特殊効果を持つ財宝カードや、カードとは別に保持しておける「勝利点トークン」も追加され、高コストに相応しく派手な効果のカードが多い。

 

収穫祭

複数種類のカードを多く集めると有利となる効果が多い異色の拡張で、錬金術とセットで販売されている。
カード効果自体は比較的単純で、拡張単体としてのカード種類は少なめなことから取っつきやすい。
初心者にもおすすめしやすいが、抱き合わせの錬金術が上級者向けなのがネックか。

 

異郷

26種の王国カードが追加された大型拡張で、効果自体は単純なものの優秀なカードが多く、ゲームに慣れてきた初心者が初めて使う拡張としても適している。
カードの獲得時に効果を発揮するものが多数収録されており、ただ買ったカードを使うだけでなく、どのように獲得していくかも重要になってくる。
財宝だけでなくアクションをたくさん使いたい人にオススメの拡張。

 

暗黒時代

35種類もの王国カードに加え共通カードも追加された超大型拡張で、カードの廃棄がテーマになっている。
これまで以上にカードの廃棄が重要になっているほか、初期デッキの屋敷の代わりに使用する「避難所」、呪いのように相手への妨害となる「廃墟」も加わり、より一層戦略性が深まった。
また、購入できない「サプライ外」に置かれるカードもあり、強力なカードをいかに獲得して使いこなすかが鍵となる。
経験者向けだがとてもおもしろく、是非遊んでもらいたい拡張。

 

ギルド

保持しておき後の購入フェイズに使える「コイントークン(後に「財源」に名称変更)」が登場したほか、購入する際に本来のコストに加えて過払いすることで追加効果が得られるカードも登場した。
金量調整がやりやすくなり、1金足りない!といった事態を軽減できる。
ミニ拡張なためカード自体は少なく、システムさえ理解すれば初心者でも取っつきやすい。

 

冒険

ドミニオン第2期の幕開けともいえる大型拡張で、多数の新システムが追加された。
一度きりの効果を購入する「イベント」、別の場所に移動しておき時期を見て呼び出す「リザーブ」、使う度に成長する「トラベラー」、加えてさまざまなトークンが登場したほか、持続カードが復活。
ドミニオンの複雑性が一気に増したと言える。イベントはボードゲームとしての戦略性を増してくれるし、カード効果もおもしろいものが多いので、いくらかの拡張を遊んで慣れてきたら是非挑戦してみてほしい。

 

帝国

新規システムとして金量を前借りして購入できる「負債」コストを持つカード、点数計算ルールを追加する「ランドマーク」が登場。
ほか「勝利点トークン」が復活し、サプライに貯めていった勝利点トークンを誰かが総取りする「集合」カードも収録。
カードの使用順や獲得タイミングに気を配る必要があり、相手との駆け引きがより一層楽しめる。
冒険からイベントの続投によりルールはますます複雑化しているため、上級者向けの拡張といえるだろう。

 

夜想曲

購入フェイズの後に「夜行」カードを使用できる「夜フェイズ」や初期デッキの銅貨と入れ替わる「家宝」、ランダムにめくって効果を得る「祝福」と「呪詛」が追加された。
これまでのドミニオンとは毛色の違う拡張となっており、特に祝福と呪詛は運要素が強いため、多人数で賑やかに遊ぶには向いている。
準備に時間はかかるものの、比較的初心者でも楽しみやすい。

 

ルネサンス

ギルドで登場した「コイントークン」が「財源」に名前を変えて再登場。
また、コインではなくアクション権を保持しておける「村人」が追加され、貯めてから一気に決めるといった戦術が取りやすくなった。
プレイヤー間を行き来して恩恵を与える「アーティファクト」が増えたほか、廃棄に関する効果も多く、総じて経験者向けの拡張。

 

移動動物園

現段階で最新の拡張。
自身のカードでありながらデッキ外にカードを置いておける「追放」やアクションの効果を書き換える「習性」が追加され、より一層パズルのような奥深さが生まれた。
「イベント」が再登場したほか、サプライ外のカードに使い捨ての研究所である「馬」も収録。
熟練者向けの拡張として満足できるものとなっている。

 

プロモ

また、拡張としてあるわけではありませんが、各種イベントや初回限定版などに封入されたプロモカードもあります。
全体的に強力な効果を持ちますが、実機で見かける頻度はあまり高くないかもしれません。


以上が現段階で販売されている拡張セットになります。
また、来年発売予定の新拡張「Allies」も発表されており、まだまだたくさんのカードが増えていくでしょう。
基本セットに遊び慣れたら、拡張も使ってみませんか?

デッキを作ろう

前回、ドミニオンとはどういうものかを簡単に紹介しました。
今回は、ドミニオンというゲームのシステムとデッキ構築の仕方を説明していきます。

カードを獲得する

ドミニオンでは、カードを獲得しデッキに入れなければデッキは強くなりません。そのために、まずはさまざまなカードを購入していく必要があります。
ルール上、「獲得」されるカードは捨て札に置かれます。次にデッキがシャッフルされるまでは、即座に使えないということですね。
そのため、獲得したカードをいちはやく使うためのドローなども必要になってくるわけです。
中には、カードを手札に獲得するカード、デッキの上に獲得するカードもあり、それらは単に獲得するより価値があるといえるでしょう。
カードの購入も同じです。こちらもルール上、「購入」したカードは「獲得」され、捨て札に置かれます。他のカードの効果でデッキの上に置かれたりもするわけですが。
こうして有用なカードを獲得していき、デッキに入れていくわけです。

獲得したカードを使う

カードを獲得するたびにデッキ枚数は増えるわけで、そうなるとそのカードを使える頻度も落ちてきます。
強いカードはたくさん使いたいですね。解決手段はないのでしょうか。
あります。それが「廃棄」です。
廃棄は捨て札とは違い、完全にデッキ外に出すことを言います。廃棄から獲得するようなカードがない限り、もう戻ってくることはありません。
デッキに強いカードを入れてから、弱いカードを廃棄してしまえば、デッキ内には使いたい強いカードしか残らなくなります。
デッキが薄い分シャッフル頻度も高まり、より強いカードへと手を伸ばせるでしょう。
礼拝堂、衛兵といった廃棄カードがサプライにあれば、まず使うことを検討してみましょう。
廃棄したカードは廃棄置き場に置かれます。これは全プレイヤー共通で、誰でも中身を確認することができます。

「割合」とデッキの「強さ」を考える

たとえば次のデッキを考えてみましょう。
銅貨3枚に、村が10枚。
最低でも連続して8回もドローでき、ものすごく強そうです。
待ってください、本当にそのデッキは強いですか?
いくらドローしたところで、そのデッキの出せる金量は3が限界です。なぜなら、デッキに財宝は銅貨3枚しかないからです。
その村がすべて銀貨なら?…最低でも7金は保証されますね。
目的なくドローカードを入れるのではなく、デッキの強さに見合ったカード獲得が必要なわけです。特に「+1カードを引く」効果は手札を入れ換えるだけですから。
では、村はいつ必要になるのでしょうか?
それは鍛冶屋といった「アクション権は増えないものの強力なアクションカード」を「1ターンに何度も打ちたいとき」です。
村の真価は手札枚数を変えずにアクション権を増やすことにあり、そこにドローカードなどを絡めることでそのターンの手札を強くすることにあります。
つまり、初手での村購入は適していないということですね。
また、デッキ内に打ちたい鍛冶屋が1枚しかないのに、村を2枚、3枚と買うのも適していません。
基本的に、アクション権が増えないアクションを2枚ほど入れてから、村を入れるというので十分でしょう。これが「割合を考える」になります。
この理論は前駆者などのドローカードにもいえます。ドローすることは楽しいですが、まずはドローして価値のあるカードを入れることが先決です。
ドミニオンは最終的には属州の購入を目指すことになるゲームですから、「「8金を出すためのカード」を獲得するためのカード」をまずは獲得すべきですね。代表的なものでいえば、前者は金貨、後者は銀貨です。
ところでデッキ内の割合の話をしましたが、それならばデッキに財宝を増やすため、余った購入権で銅貨を買うべきでしょうか?
…これもあまり有効ではありません。
ドミニオンは最初の手札5枚から始めるゲームであり、ドローカードがない場合は手札5枚で8金を出すことを目指すわけです。
手札5枚で8金、つまりは1枚あたり1.6の金量を出せばよいわけで、銀貨は2金なため要求値を満たしていますね。
銅貨は1枚1金なため要求値を満たしておらず、そういった「弱いカード」をデッキに入れてしまうと「強いカード」を使う頻度が減ってしまいます。先程お話した使用頻度の例です。
そのために、「弱いカード」を無くす、つまり「廃棄」が有効になってくる訳です。
強いカードの割合を高めるために弱いカードを入れず、可能ならば弱いカードを廃棄してしまう。そうすることで、さらなる強いカードへと手が出しやすくなるわけです。弱いカードを入れる必要はありません。

勝利点、何を買う?

屋敷を買えば1点になります。初手に買い、なんと相手に1点リードできました!
ゲーム終了時にどうなっているでしょう?なんと相手に属州2枚の差を付けられ負けてしまいました。
そんなことが容易に起こりえます。何故でしょう?
屋敷は手札に来ると出力金量が0のカードです。つまり、デッキ構築段階では呪いとなんら変わらないのです。
その0金のカードが1枚増えるということは、デッキ内の平均金量が下がり、さらには「強いカード」を打てる頻度が下がります。屋敷は銅貨よりも「弱いカード」なのです。
仮に屋敷を8枚買えたとします。デッキ内の平均金量は薄まり、屋敷を3枚引く手札も頻発するでしょう。これでは属州を買うことなんてできません。
その間に、相手はあなたが屋敷購入にかけている手数を銀貨、金貨購入に充てているため、十分に強いデッキが完成しました。
ここから連続して属州を買われ、8点のリードはあっという間に追い抜かれます。
ドミニオンはゲーム終了時の点数を競うため、途中でのリードは全く意味がありません。
大事なのは、属州が無くなるまでにどれだけ多く買えるか、もしくは自身がリードした状態でいかにゲームを終わらせるかです。
では屋敷や公領を買うことはないのでしょうか?完全にサプライでは空気?
そんなことはありません、確かに購入する機会は存在します。
ただしそれは明らかなゲーム終盤で、今買った金貨がデッキに入る前にゲームが終了しそうだったり、次の自分ターンにゲームを終わらせられる際に少しでもリードするために買われます。
いずれにせよデッキ構築に寄与しないカードを序盤から獲得するのは悪手で、適切にタイミングを見計らわなければならないわけです。
おおよそのタイミングですが、属州をいくらか買ったのち、8金が出ず、さらに属州枚数がプレイ人数を下回る頃が買い時でしょう。

 

ドミニオンでは多彩なアクションに目が行きがちですが、まずは銀貨や金貨を狙うのがわかりやすくデッキ成長が見込め、安定します。
弱いカードを無くす、入れない。
強いカードを入れ、それをサポートする。
これを心がければ、属州購入も安定するわけですね。