遊んでみよう、拡げてみよう

不定期更新第3回。
基本セットだけでも26種類の王国カードがあるドミニオンですが、これまでに13もの拡張セットが発売されています。
中には30種類を超える王国カードが追加された拡張もあるため、それらすべての中から10種類となると膨大な組み合わせとなります。
今回は、これまでの拡張セットについて簡単に紹介していきます。
基本だけでもおもしろいですが、拡張するとさらに魅力が深まりますよ。

 

陰謀

ドミニオン最初の拡張セットで、比較的シンプルなカードが多い。
アクションとしてプレイできる勝利点が登場したほか、凶悪なアタックカードも複数収録されている。
ある程度ドミニオンに慣れたプレイヤー向け。

 

海辺

次のターン以降に影響を及ぼす「持続」カードが登場し、戦略性が増した。
低コストカードが多く比較的カードパワーは低めだが、ドミニオンの「引いた5枚のカードからスタートする」という基本を持続によって覆し、持続効果も込みで考える必要が生まれた。
持続ルールが少し難しいが、慣れれば新たな駆け引きを楽しめる。

 

錬金術

共通カードとして新たな財宝「ポーション」が登場。
ポーションコストを含むカードが選出された際に購入でき、通常のコインコストに加えてポーションを支払ってカードを購入できる。
ポーションコストを含むカードは強力だが癖が強く、ポーション獲得という回り道が必要なため上級者向けの拡張。
ミニ拡張で、日本語版では収穫祭とセットで販売されている。

 

繁栄

25種類収録された王国カードのうち3コストは3枚のみで、2コスト以下のカードは存在しない高額拡張。
共通カードとして9コスト5金の「白金貨」、11コスト10点の「植民地」が登場し、それらを使用する場合は普段とは違った戦術が求められることになる。
特殊効果を持つ財宝カードや、カードとは別に保持しておける「勝利点トークン」も追加され、高コストに相応しく派手な効果のカードが多い。

 

収穫祭

複数種類のカードを多く集めると有利となる効果が多い異色の拡張で、錬金術とセットで販売されている。
カード効果自体は比較的単純で、拡張単体としてのカード種類は少なめなことから取っつきやすい。
初心者にもおすすめしやすいが、抱き合わせの錬金術が上級者向けなのがネックか。

 

異郷

26種の王国カードが追加された大型拡張で、効果自体は単純なものの優秀なカードが多く、ゲームに慣れてきた初心者が初めて使う拡張としても適している。
カードの獲得時に効果を発揮するものが多数収録されており、ただ買ったカードを使うだけでなく、どのように獲得していくかも重要になってくる。
財宝だけでなくアクションをたくさん使いたい人にオススメの拡張。

 

暗黒時代

35種類もの王国カードに加え共通カードも追加された超大型拡張で、カードの廃棄がテーマになっている。
これまで以上にカードの廃棄が重要になっているほか、初期デッキの屋敷の代わりに使用する「避難所」、呪いのように相手への妨害となる「廃墟」も加わり、より一層戦略性が深まった。
また、購入できない「サプライ外」に置かれるカードもあり、強力なカードをいかに獲得して使いこなすかが鍵となる。
経験者向けだがとてもおもしろく、是非遊んでもらいたい拡張。

 

ギルド

保持しておき後の購入フェイズに使える「コイントークン(後に「財源」に名称変更)」が登場したほか、購入する際に本来のコストに加えて過払いすることで追加効果が得られるカードも登場した。
金量調整がやりやすくなり、1金足りない!といった事態を軽減できる。
ミニ拡張なためカード自体は少なく、システムさえ理解すれば初心者でも取っつきやすい。

 

冒険

ドミニオン第2期の幕開けともいえる大型拡張で、多数の新システムが追加された。
一度きりの効果を購入する「イベント」、別の場所に移動しておき時期を見て呼び出す「リザーブ」、使う度に成長する「トラベラー」、加えてさまざまなトークンが登場したほか、持続カードが復活。
ドミニオンの複雑性が一気に増したと言える。イベントはボードゲームとしての戦略性を増してくれるし、カード効果もおもしろいものが多いので、いくらかの拡張を遊んで慣れてきたら是非挑戦してみてほしい。

 

帝国

新規システムとして金量を前借りして購入できる「負債」コストを持つカード、点数計算ルールを追加する「ランドマーク」が登場。
ほか「勝利点トークン」が復活し、サプライに貯めていった勝利点トークンを誰かが総取りする「集合」カードも収録。
カードの使用順や獲得タイミングに気を配る必要があり、相手との駆け引きがより一層楽しめる。
冒険からイベントの続投によりルールはますます複雑化しているため、上級者向けの拡張といえるだろう。

 

夜想曲

購入フェイズの後に「夜行」カードを使用できる「夜フェイズ」や初期デッキの銅貨と入れ替わる「家宝」、ランダムにめくって効果を得る「祝福」と「呪詛」が追加された。
これまでのドミニオンとは毛色の違う拡張となっており、特に祝福と呪詛は運要素が強いため、多人数で賑やかに遊ぶには向いている。
準備に時間はかかるものの、比較的初心者でも楽しみやすい。

 

ルネサンス

ギルドで登場した「コイントークン」が「財源」に名前を変えて再登場。
また、コインではなくアクション権を保持しておける「村人」が追加され、貯めてから一気に決めるといった戦術が取りやすくなった。
プレイヤー間を行き来して恩恵を与える「アーティファクト」が増えたほか、廃棄に関する効果も多く、総じて経験者向けの拡張。

 

移動動物園

現段階で最新の拡張。
自身のカードでありながらデッキ外にカードを置いておける「追放」やアクションの効果を書き換える「習性」が追加され、より一層パズルのような奥深さが生まれた。
「イベント」が再登場したほか、サプライ外のカードに使い捨ての研究所である「馬」も収録。
熟練者向けの拡張として満足できるものとなっている。

 

プロモ

また、拡張としてあるわけではありませんが、各種イベントや初回限定版などに封入されたプロモカードもあります。
全体的に強力な効果を持ちますが、実機で見かける頻度はあまり高くないかもしれません。


以上が現段階で販売されている拡張セットになります。
また、来年発売予定の新拡張「Allies」も発表されており、まだまだたくさんのカードが増えていくでしょう。
基本セットに遊び慣れたら、拡張も使ってみませんか?