拡大再生産型ボードゲーム、ドミニオン!

はじめに

どうもこんにちは、メカヲタです。
近頃、と言うかここ最近ずっとなんですが、ボードゲームの1つである「ドミニオン」にハマっています。

周りの人間を巻き込んでプレイ人口を増やしたいな、と思っているのですが、「カード紹介」や「初心者向け戦術指南」のブログは数あれど、「初プレイ者への紹介記事」といったものは(リサーチ不足なだけかもしれませんが)あまり見かけないのでは?と思い、筆を執るに至りました。

駄文ではありますが、ある程度噛み砕いて分かりやすくするよう心がけましたので、以下お付き合いくださりドミニオンの入門書としていただけると幸いです。

 

そもそもドミニオンって?

ドミニオンとは「拡大再生産」をテーマとしたデッキ構築型ボードゲームで、自分が一国の領主となり、他国に先んじて領土の拡大を目指します。

領土を表す「勝利点」やその獲得のために必要な資源がカードになっているのが特徴で、資源を使ってカードを買い、買ったカードを使ってより強いデッキを構築していく…というのがゲームの流れになります。

獲得したカードを効率よく使うには?相手の妨害をいなすには?多数の要素を考えて自分だけのデッキを構築し勝利を目指すのが、このゲームの醍醐味です。

 

大まかなゲームの流れ

ドミニオンには「アクション」、「財宝」、「勝利点」という、大きく分けて3種類のカードが存在します。

「アクション」カードはドローや資源の獲得といった特殊な効果を持ち、ゲームを優位に進める手助けをします。「財宝」カードは資源であり、基本的にはこれを使用してカードを購入していくことになります。「勝利点」カードはこのゲームの最終目標であり、ゲーム終了時にこの合計点数が多いプレイヤーが勝利となります。

各プレイヤーは勝利点である「屋敷」3枚と財宝である「銅貨」7枚をはじめに配られ、それらをシャッフルしたデッキから5枚を引いてゲームを開始します。自分のターンが開始すると、「アクションフェイズ」でアクションを使い、「購入フェイズ」でカードを購入、「クリーンアップフェイズ」で使用したカードと手札を捨て札にし、カードを5枚引いてターンを終了します。

これを各プレイヤーで繰り返してゲームを進めていきます。獲得したカードはすぐに使うことはできず、捨て札に置かれます。デッキが0の状態でカードをドローしようとする時は、捨て札のカードをすべてシャッフルして新たなデッキとするため、このタイミングで購入したカードをデッキに入れることができるようになります。

 

具体的なゲームの内容

ドミニオンでは基本となる財宝、勝利点のカードに加え、様々な種類のアクションカード(王国カードといいます)がありますが、一度のゲームで使用するアクションカードは10種類10枚ずつまでです。

たくさんのプールから10種類をランダムに選ぶため毎回ゲーム内容が変わり、それもドミニオンの魅力の1つとなっています。

まずは各ゲームで共通して使用するカードを以下に紹介します。

 

銅貨

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一番価値の低い財宝で、初期デッキに7枚入っています。購入フェイズで場に出して使用すると「1」の金量を生み、この生み出した金量の合計までのコストを持つカードを購入フェイズに購入できます。資源ではありますが、使用しても銅貨というカード自体を消費するわけではありません。また、銅貨自体のコストは0であるため、いつでも購入できます。

銀貨

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使用すると2金を生む財宝です。3コストで購入できるため、最初にデッキ構築のためによく買われます。初期デッキで5金出すには手札5枚から銅貨5枚の低い確率を出さねばならず、また6金は出せませんが、銀貨を入れることでそれらに手が届くようになります。迷ったら銀貨と言われるほど、初めのうちは買うのをおすすめできるカードです。

金貨

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6コストなため初期デッキの手札では購入できませんが、そのぶん1枚で3金と銅貨の3倍の出力を持ちます。高コストの勝利点を安定して購入するためにぜひ獲得したいカードです。

屋敷

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初期デッキに3枚入っている2コストの勝利点カードで、1枚につき1点です。勝利点カードは最終的に必要なものの、手札にある場合は金量を生まない邪魔なカードでしかないため、序盤の獲得は避けるべきところ。最終盤に1点でも稼ぐため購入したり、戦法によっては中盤以降から積極的に獲得されることもあります。

公領

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5コスト3点の勝利点カードです。こちらも序盤に獲得しても邪魔になるカードですが、終盤の得点レースや場合によっては中盤から獲得することも考えられます。

属州

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このゲームのおおむね最終目標となるカードです。8コストと高価であり初期デッキではどうやっても購入できないため、いかにこのカードを買えるように構築できるかがポイント。1枚につき6点です。

呪い

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一部のアクションカードによって配られる-1点のカードです。その脅威は得点減少よりも邪魔なカードをデッキに混入させられることにあり、これを引くだけで実質的に手札4枚でスタートするようなもの。呪いが撒かれる場では8金を出すのが難しくなるため、早期に公領の獲得が求められる場合もあります。一応0コストで購入が可能です。

 

これら共通カードに10種の王国カードを加えてサプライと呼び、これらを使用してゲームを行います。

アクションカードは1ターンに1枚使用できる特殊なカードですが、その効果中に「+1 アクション」などがあればその数だけ「アクション権」を増やすことができます。また、購入フェイズの購入も1ターンに1回ですが、こちらもアクションなどの効果で「+1 カードを購入」があれば増やすことができます。

王国カードの一部を以下に紹介します。

 

鍛冶屋

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4コストで購入でき、カード効果は「+3 カードを引く」です。初期手札5枚と鍛冶屋を使用した後の手札7枚では高コストへと手が伸ばせる確率がかなり変わるため、シンプルながら優秀なカードです。+アクションが付いていないので1枚打つとアクションは終了してしまうため、財宝中心のデッキ構成にするか、他のカードによる補助があるといいでしょう。

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「+1 カードを引く」「+2 アクション」の効果を持つ3コストのカードです。ドロー効果は村を打って1枚引くため手札枚数は変わりませんが、1アクションを消費して2アクション得るため、差し引き1アクション増える計算になります。こういった手札枚数を変えずにアクションを増やすカードを「村系」といいます。+アクションを持たないアクションカードを連打したい場合に必要で、前述の鍛冶屋などと合わせることで大量の手札による高コストカード獲得を狙うことができます。増えたアクション権を次ターンに持ち越すことはできず、村だけを買い集めてもデッキは成長しないことに注意が必要です。

市場

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5コストと比較的高価ですが、「+1 カードを引く」「+1 アクション」「+1 カードを購入」「+①(コイン)」と4つの効果を持っています。1ドロー1アクションという、打つ前後で手札とアクション権が変わらない効果を持つ「キャントリップ」と呼ばれるカードの1つで、キャントリップ効果に加えて購入権とこのターンのみ使用できる1金の仮想コインを出力します。打って銅貨を引くだけでは銀貨相当の出力しか持たないため、増えた購入権を活かしたり、ほかのアクションカードの補助として使用しましょう。

庭園

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王国カードの1つではあるものの、アクションカードではなく勝利点に属する4コストのカードです。屋敷などと違って既定の点数は持たず、「自身のデッキ枚数10枚につき1点」という特殊な点を持ちます。デッキ枚数10枚で1枚につき1点と屋敷と同等ですが、30枚で3点と公領に並び、4コストであることからコストパフォーマンスがよくなります。場合によってはそれ以上の得点も狙え、いかに効率よくデッキ枚数を増やせるかが重要になってきます。属州を買うだけではないゲーム性を導入する、面白いカードです。

 

属州がすべて、もしくはサプライ3種類がそれぞれすべて無くなったターンにゲームが終了し、デッキ内の勝利点を数えて一番得点が高い人が勝者となります。

早期に勝利点を獲得するとデッキ内の資源密度が下がることで継続購入が難しくなり、かといって構築に時間をかけすぎると他の人に負けてしまうため、ゲーム終了速度の見極めが必要となってきます。

とはいっても、まずは財宝カードを買い、8金出れば属州を買っていけばある程度は戦えるでしょう。

 

実際のゲームの流れ

 

初期デッキは銅貨7枚+屋敷3枚で、そこから5枚引くため初手の銅貨枚数は5,4,3,2枚のうちいずれかになります。また、それぞれ次のターンの銅貨は2,3,4,5枚になります。デッキ1巡目で使用できる銅貨は8割で4-3もしくは3-4となるため、それを目安に購入するカードを決めましょう。
まずは銀貨、銀貨と購入していき、デッキが0枚なので初期デッキに銀貨2枚を加えた12枚をシャッフルし5枚引きます。

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銀貨、銅貨2枚、屋敷2枚を引いたので、ここは4金で鍛冶屋を購入することにします。

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次のターンでは銀貨、銅貨4枚を引きました。6金出るため金貨を購入します。デッキ枚数は2枚なので、2枚引いた後捨て札をシャッフルし、残り3枚を引きます。

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運悪く銅貨2枚、屋敷3枚と引いたので、ここは何も買わずパスしましょう。

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次の手札では銀貨2枚、銅貨3枚の7金なので、金貨を買い足します。

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続く手札は鍛冶屋、金貨、銅貨2枚、屋敷でした。ここで鍛冶屋を打ち、屋敷、銀貨、銅貨と引きます。合計8金出たので、属州を購入します。7ターン目に属州を買うことができました。

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これ以降のターンは、8金が出るなら属州、6金なら金貨、それ未満で銀貨か鍛冶屋を適宜買い足すことで継続して属州を買っていくことができます。15ターンほどで属州4枚を買えるのではないでしょうか。これがドミニオンにおけるもっともスタンダードな戦術です。

これを基準としてサプライの他のカードを加えて構築し、自分だけのデッキを作りながら戦います。

金貨を引く確率を上げるためデッキから弱い銅貨を無くしてしまおう!デッキに8金分しかお金はないけど、1ターンですべて引いてしまえば関係ない!いやいや購入を増やして銅貨を大量に集め、デッキ枚数を増やして庭園戦法を取ろう!それよりも妨害カードによって相手の行動を止めてしまおう!

戦術は無限です。自分の好きなデッキを組み上げて他の領主より広大な国土を獲得しましょう!

 

ここまでお付き合いくださりありがとうございました。良きドミニオンライフが送れることを祈ります。